意外とカンタン&おいしい!加工品に頼らない「だし」のこと

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天気のいい週末は朝から一気にそうじ、せんたく、布団干しをして、夜はのんびり休日養生をしているKYOです。

KYO
休日の料理は
たこ焼き、焼きそば、餃子と
レジャー系になりがちです笑


お料理の味の決め手になる「だし」。みなさんはどんな「だし」を使っていますか?今日は「だし」のことについて書きたいと思います。

きっかけは薬膳テストのダメ出し

かつおの香りがふわ〜っと香る朝…そんな光景を夢見るも、現実の朝はバタバタでまったく余裕はありません。なので「だし」はお手軽な顆粒やキューブなどについつい頼ってしまいます。

顆粒だし、めんつゆ、鶏がらスープの素、コンソメなどのお手軽だしの素は、いつでもどこでも手に入る便利な存在。パパッと使えて、味が決まるので、活用している人も多いと思います。我が家は「めんつゆ」のヘビーユーザー。そしてたまに鶏ガラスープ、コンソメを利用しています。

そんな我が家に、ある日革命が起こりました。きっかけは、薬膳のテストです。

レシピ作成のテストで、材料のひとつに「鶏がらスープの素」と書いたところ、戻ってきた答案に「加工品はなるべく使わないように」との注意書きが!

「えっ、加工品を使わない…?鶏がらスープの素を使わない…?じゃあ、味は一体どうしたら!?」

答案用紙の赤文字を見ながら、私の顔にはちびまる子ちゃんのように縦線が入りまくりました。さらに答案には「鶏がらスープの素ではなく、鶏がらスープならOKです」と書かれていたのです。

「ということは、鶏がらスープを、作るの…?ラーメン屋で作ってる、あれを…?」

一瞬遠い目になってしまった私ですが、なぜ加工品を使わない方がいいのか?気を取り直して質問を投げかけてみました。もちろん、ちゃんと理由がありました。

加工品には、添加物だけでなく、たくさんの食材が使われています。例えば添加物無添加の鶏がらスープでも、チキンエキスだけでなくポークエキスや野菜エキス、スパイス類などが入っていることが多いです。食材にはそれぞれ働きがあるので、料理に加えることで薬膳の効能が変わってくることがあるから、ということでした。

うーん…そうか。食材にはそれぞれ効能があるとするのが薬膳。加工品を使うことで薬膳の効果を削いでしまうことがあるから、気をつけた方がいいってことなんだ。薬膳ならではの考え方、奥深さを知ったのでした。

ちなみに薬膳を作る時に控えた方がいいのは加工調味料やマヨネーズ、ケチャップ、缶詰など。みそやしょうゆなどの昔ながらの調味料や、自分で素材を購入して作った練りごまなどは大丈夫です

…というわけで、せっかく薬膳を学んだからには、加工調味料をなるべく使わないで料理を使ってみよう!と、いろいろチャレンジすることに。その成果をまとめてみようと思います。

鶏がらスープ

まずトライしてみたのが鶏がらスープ鶏がらって普通にスーパーで売ってるんですね。実際に見るのも買うのも初めてです。食べるところがほとんどないせいか、安い!

写真が真っ白ですみません。笑

初めて買ってきたときはそのまま煮込んでしまったのですが、2回目以降はエキスがよく出るように、鶏がらをパキッと折りました。しょうが、ねぎなどと一緒にグツグツ煮込んでいると、白濁スープに。あとは塩やしょうゆなどで好みの味付けをすれば完成です。

味わいは、シンプルだけど鶏の旨みがよく出ています。中華だけでなくいろいろな料理に使えそう。ちょっと手間はかかりますが、多めに作って冷凍保存すればすぐに使えて便利ですね。

豚の骨だし

豚の骨といえば豚骨スープ。ラーメンではおなじみですが、豚骨自体を買う機会ってあまりないような気がします。

薬膳を始めてから、私は豚なんこつがお気に入りになりました。煮込むといいだしが出て、なんこつの部分がやわかくなるので、丸ごと食べられるんですよ。なんこつを煮込む時に昆布も一緒に入れれば、さらにおいしさがアップして顆粒だしいらず。

具を変えていろいろ楽しめます。

薬膳で豚肉は潤いをもたらす滋陰類ですが、豚の骨は気を補う補気類補腎強骨の働きがあり、老化にかかわる腎を補い、骨を強くします。

昆布だし

以前からよく使っていたのが昆布だし。お鍋のだしはいつも昆布なので安心感があります。水に昆布をポイっと入れておくだけでいいので、とっても楽です。

この昆布だし、ふだんの汁物・煮物など何にでも使えるのでおすすめ。和食はもちろん、洋食のだしにも使ったりしています。昆布だしの味わいって上品で主張しすぎないのが魅力。薬膳の実習で食べるお料理も、だしがとても上品で淡い味わいなんですよね。素材を生かした味わいって大切なんだなあと思います。かつおを入れればさらにおいしさがアップしそう。

薬膳的に見ると昆布は寒性・化痰類なので、食材として食べる場合には、むくみなど「余分なものを出す」レシピによく合います。

干ししいたけだし

干ししいたけは「煮物の具」というイメージが強いですが、実はだしにもぴったり。特に鍋や煮物のだしになります。だしをとったらそのまま具としても食べられて一石二鳥!

この前は干ししいたけ+鶏手羽元の鍋を作ったんですが、骨つき肉と干し椎茸のダブルのだし効果で、とってもおいしかったのでおすすめです。

干ししいたけは、薬膳では気を補う補気類。貧血や高血圧に効果的な生薬としても使われます。栄養学的には、ビタミンDが含まれカルシウムの吸収を促進します。

しいたけは日本で古くから栽培されていたそうで、鎌倉時代には中国にも輸出されていたそう。和船が入港すると、質のよい日本産しいたけを求めて王朝の下臣がわざわざ買いに来たんだそうですよ。

煮干し・煮干し粉

ある日スーパーで買い物していると、後ろの女性が買い物かごにサッと「だし顆粒」を入れていました。思わず「あっ…だし顆粒使うのかぁ…もったいない!」と思ってしまった私。

確かにだし顆粒は便利なのですが、せっかくみそ汁を作るなら、だし顆粒じゃなくてもっといいものがあるんですよ奥さん!(←勝手にみそ汁を作ると決めつけていますが)

私のおすすめは、煮干しor煮干し粉。ん?当たり前すぎました?

煮干しは、濃いめのだしが出るので、みそ汁にぴったり。前日に水と煮干しを鍋に入れておき、次の日はそのまま鍋を火にかければ立派なだしになります。煮干しもそのまま食べられます。

我が家では少し前まで煮干しを使っていたのですが、今は煮干しを粉にした「煮干し粉」がお気に入り。水に入れて火にかけるだけでOK。だし顆粒と同じような使い方でお手軽なのに添加物の心配もなく、お値段もそこまで高くないので、和食を作る際に重宝しています。

だしいらずの塩煮

そして最近は「だしのいらない料理」にも挑戦!

新聞に載っていた「塩煮」は、コンソメやだしの素などを使わずに、最小限の調味料で素材の味を楽しむ調理法。

オリーブオイルを熱したフライパンで鶏肉とキャベツを焼き、水で煮て、塩を加えて蒸し煮するだけ。超シンプルなのに旨みが引き出されておいしいのです。

こういう料理って、調味料をあれこれ入れたくなってしまうのですが、塩だけで充分おいしい。いつも余計に入れすぎてしまっているなあと気づかされます。

薬膳的にみても「補気類」のキャベツ×鶏肉を使った、気を補うレシピ。何度でも作りたくなるのもポイントです。

その他、だしではありませんが、調味料では旨みを出す塩こうじにハマってみたり。しじみやあさりの旨みもだしに使えるな〜などなど。加工品に頼らない料理は、無限の可能性が広がっている…そんな気がしています。

まとめ

お手軽料理が大人気の世の中。だしを自分でとったり、スープの素を自分で作ったり…そういった手間のかかることって、時代とは逆行しているかもしれません。

でも。これはきっと食養生になっているはず。日本人は世界的にみても食品添加物を取りすぎているともいわれます。余分なものを減らすこと。これも食養生のひとつだと思います。
絶対に使っちゃだめ!ということではなく、できること、小さなことからコツコツと。難しく考えず、楽しみながらやっていきたいですね。

KYO
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