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ある日突然たんぽぽを見て食欲がわく
どこにも遠出できない春。気持ちいい気候だけでも楽しもうと、天気のいい日に近くの川べりまで子どもたちと行って来ました。
たんぽぽの花を眺めて「かわいいね〜」と家族で和やかな気分に。
と。鮮やかな黄色を見ているうちに、突然ムラムラと「これ、食べられるんじゃ?」と狩猟採集民族のように(?)血が騒ぎ出しました。
また…?
?
私のトンデモ薬草&薬膳料理にいつも付き合わされている娘ちゃん。
また始まった、といわんばかりの無表情に。
おいしそうだし
食べてみたいんだよ〜!
娘ちゃんの痛い視線を横目に、たんぽぽって食べられるのか?
まずは本で調べることに。
山菜の本にも、薬膳の本にもふつうに載っています。
「やった!食べられる!」謎のガッツポーズの私。
本によると葉、花、根まで「全草が食べられる」となっています。
確かに、根を使ったたんぽぽコーヒーは、カフェインレスで妊娠中も飲めるコーヒーとしておなじみ。私も妊娠や授乳中「コーヒーが飲みたい!でも飲めない!」という時にお世話になりました。
しかし!今回の狙いは加工してある根ではなく、あくまで花と葉っぱ。あの鮮やかな色合いに惹かれるのです。
まずはおひたしに挑戦
花の下の部分が反り返っているのが西洋たんぽぽ。
下の写真のたんぽぽは反り返っていないので在来種のたんぽぽです。
西洋の一部の国では日常的に食べられているたんぽぽ。
その昔「日本でも栽培したらいいじゃない」と持ち込まれたらしいのですが、あまり定着しませんでした。その代わり山野に広がり、今や在来種を追いやる存在になったそうです。
実家の庭のたんぽぽを摘ませてもらうことにしました。たんぽぽは、何がついているかわからないので、まずはしっかり洗うところから。それから塩を加えたたっぷりの熱湯でゆで、水けをしぼっておひたしにします。
たんぽぽの花や葉には苦味があると本に書いてあったので、あえてわさびじょうゆ和えにすることにしました。苦いものには苦いものがよく合います。
ジャーン。できました!
野に咲く可憐なたんぽぽ…「食べてみよ!」となるのは私ぐらい!?
たんぽぽは漢方名、蒲公英(ほこうえい)。体の熱を取り除き余分なものを排除します。葉っぱも花も食べられ、根まで使われます。
キク科ならではのほろ苦さを生かして、あえてわさびじょうゆ和えに????苦みがたまらない大人の味です。
pic.twitter.com/DbqJVre9Cl— KYO_中医学薬膳ライター (@natugoyomi) April 30, 2020
食べてみると、青菜のようでおいしい!
たしかに苦味がありますが、この苦味が胃に刺激を与えて健胃薬として働くと本には書いてあります。
苦いのはどうやら花の部分。たんぽぽはキク科なので、菊花と同じように苦いのかもしれません。(菊花もすごく苦いですよね)
味をしめてサラダに!まるであの味
このたんぽぽおひたしをインスタにのせたところ、友だちからこんなコメントが。
「たんぽぽサラダ好き♡ 焼肉屋さんでよく食べたよ〜」
えっ!?「たんぽぽサラダ」!その響きだけで、もうおいしそう!
それなら今度はサラダにチャレンジだ!と
再びたんぽぽを採りにひとりでレッツゴー。
もう誰も
付いてきてくれません。
生で食べるということで、ゴミが入らないようにていねいに摘み取って、しっかりと洗い流します。※野生草花の生食は決しておすすめいたしません
水けを切って、手作りドレッシング〈オリーブオイル、塩コショウ、黒酢、砂糖を混ぜる〉で和え、ミニトマトも加えて完成!
どうですか!?見た目はかなりおしゃれサラダじゃないでしょうか!
お味の方は。ん!?これは…!あれにそっくり!
ほろ苦くてさわやかな香りの「ルッコラ」。まるでルッコラサラダにそっくりなのです。まさか採ってきたたんぽぽでルッコラサラダ気分を味わえるなんて驚き!しかもたんぽぽの花まで食べるので、女子力がアップする気がします。
たんぽぽは解毒にも使われる
苦味が特徴のたんぽぽ。薬膳で「苦味」は解毒の働きがあります。古くからヨーロッパや中国では冬の間にたまった体の解毒の意味で、春先にたんぽぽを食べるそうです。寒い冬を乗り越え春になるとかわいい花を咲かせるたんぽぽには、デトックスの力がみなぎっているのかもしれませんね。
薬学の経典である「本草綱目」「新修本草」にもたんぽぽは「蒲公英(ほこうえい)」として登場し、乳腺炎や健胃などによいと書かれています。
日本では江戸時代に食べられていたほか、民間薬として整腸や発汗、催乳に使われてきました。
最近ではたんぽぽ研究の第一人者で医学博士の邵 輝(しょうき)先生が、たんぽぽに抗ウイルス効果やホルモンバランスをととのえる効果があることを突き止め、有効成分T-1の存在を発見。女性の悩みに強いお茶としても販売されています。
意外なおいしさと効能にびっくり
デトックスやホルモンバランスアップといえば女子が好きなワード。たんぽぽサラダはまさに女子にぴったりの食べものだと思うのですが、中学生の娘はちょっとだけ引き気味。
状況になったら
まずはたんぽぽを食べればいいよ!
決してしないでくださいって
映画中に出てたよ
娘ちゃん冷静。
何気ない草花だと思っていたたんぽぽですが食べてみるとまるで野菜のようなおいしさ。(ただし男性ウケはイマイチかもしれません)
しかも解毒作用まで持ち合わせていることがわかりました。
サラダに向いているのは春のやわらかい葉です。秋冬のものはゆでて水にさらしてから使うと◎。たんぽぽはたくさんの種類がありますが、薬効には変わりないとのことです。
採る場所や採る量、食べられない植物などに十分注意して、自己責任の上、野草ライフを楽しみたいですね!
たんぽぽの薬膳的効能
四気 | 五味 | 帰経 | 効能補足 |
寒 | 苦味・甘味 | 肝・胃 | 清熱解毒 |
ハマってしまいそうです♪
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