夏の薬膳、何作る!?実習でチャレンジ!

この記事をシェア!

こんにちは!キョウです。先月、京都府の「薬膳インストラクター養成中級講座」で、調理実習をしてきました。みなさんの薬膳生活にも役立つと思うので、カンタンにレポートしたいと思います!

薬膳インストラクター養成中級講座とは

私がいま、薬膳を勉強しているのはふたつの教育機関です。

  • ●本草薬膳学院の研究科(授業と通信講座)
  • ●京都府医薬品登録者協会による「薬膳インストラクター養成中級講座」

本草薬膳学院の方は、このブログでも何度も出てきているのでさておき、

公益社団法人 京都府医薬品登録販売者協会による
「薬膳インストラクター講座」

こちらを少し説明すると
食材や中薬、身近な薬草を使った薬膳料理を通じて京都府民の健康と病気の予防に貢献する人材を育成する…という目的で開講されている講座です。

年間の講座価格がお安く、本格的な薬膳が学べるとあって、とても人気があるんですよ。抽選倍率が高いですが、京都府在住の方なら誰でも申し込めるので、興味のある方はどうぞ〜!

詳しくはこちら

https://www.kyoyakkyo.or.jp/news/2015/05/post-4.html

先生のお話は宝の山

コロナの関係で1年以上休講になっていたこの講座、6月から再開しました。もちろん私の学びのベースは本草薬膳学院および国際薬膳師の知識なのですが、いろいろな先生のお話を聞くことはとても勉強になります。

例えば

「夏は蒸し暑くて、暑邪だけじゃなくて湿邪も強い」という件。

夏の強い太陽に照らされて、大地から湿が一気に上がってくるので夏は暑と湿が入り混じるんです

by本草薬膳学院の先生

一方、京都府の薬膳講座の先生は

気温が高ければ高い方が、空気中にたくさん水蒸気が含まれるから、蒸し暑くなります

と、科学的な知識も盛り込んだ内容。
同じことについての説明でも、視点が違うので面白い!授業を聞く利点って、本当にこういうお話を聞けることですよね。

夏の薬膳に使いたいもの

さて、調理実習のテーマは「夏の薬膳」

陽気が最高潮の夏の3か月を蕃秀バンシュウといい、陽気が旺盛で草木が伸びやかに育つ時期を指します。なんといっても、日本の夏は高温多湿。基本は暑邪対策になります。

夏によく用いる食材
清熱類体にこもった熱を取り除く小麦粉、トマト、れんこん、白菜、きゅうり、セロリ、苦瓜、もやし、緑豆、すいか、バナナ、りんご、キウイ、梨、緑茶、豆腐、こんにゃくなど
滋陰類
喉の渇きを止め、津液を生み出すほたて、かき、あわび、牛乳、卵、豚肉、百合根、ごま、白きくらげ、小松菜、クコの実など
安神類
精神を安定させる百合根、卵、牛乳、ハツ、龍眼肉など

その他、湿の影響が強い時などには、湿を取り除く食材も便利。

袪湿類、利水滲湿類尿や汗で余分な湿を排出させるねぎ、しょうが、大葉、香菜、みょうが、三つ葉、カルダモン、はとむぎ、あずき、大豆、黒豆、冬瓜、とうもろこし、はもなど

季節の薬膳は、その季節の気候に対して基本の組み立て方があります。でも実際には今年のように長雨で湿邪が強かったり、クーラーで冷えて寒邪、扇風機に当たって風邪…などなど、いろいろな邪気に囲まれています。 基本の薬膳+体調や気候と相談して、調整したいですね。

「夏の薬膳」作ってみた

「薬膳インストラクター講座」の先生のレシピは、和風だしをメインに、素材の味を大切にしたお料理が多い!しかもけっこう薄味です。(みんなで味見して塩を足すことも…笑) 自分では作らない料理や味付けを学べるので、調理実習って勉強になります。

トマトそうめん

にんにくオイルで炒めたトマトとほたてを、ゆでたそうめんと和えた一品。トマト、そうめんは体の熱を取る清熱類。体い潤いをもたらすほたてを加えて、熱を取り潤いを生む一品に。

ほたてが立派でびっくり!ほたては更年期世代のほてり、のぼせなどにもおすすめの食材です。ちなみに食材はすべて講座で用意、下準備までしてくださっています。ありがたい…!

ちょっとイタリアンなイメージで、さっぱり食べやすい!そうめんって、栄養不足になりがちだけど、これならしっかり栄養バランスがとれていいですね。

かぼちゃのスープ

かぼちゃ、じゃがいも、たまねぎを使い、胃腸の元気を補うメニュー。かぼちゃはなるべく皮やわたも使うことで、栄養を丸ごと取り込みます。夏だからといって冷たいものばかりでなく、温性や補気のものを取り入れることも忘れずに。味の方は…ほとんど甘くなくて、だしを利かせた和風の味わいでした!

ひゆ菜と丘のりの海苔巻き

こちらはひゆ菜。薬膳で五菜のうちのひとつ「葵」の変種だそうです。初めていただきましたが、あまりくせがなく、炒め物や和物などいろいろな料理に使えて汎用性が高いとか。特に夏は青菜が少なくなるので、年中獲れるひゆ菜は重宝するそうです。

ひゆ菜と薄焼卵を海苔で巻いた手の込んだ一品ですが、ぱくっと食べやすい!これなら子どもも喜びそう。

海苔巻きって大変そうでほとんど作ったことがないのですが、食べやすさも栄養も優秀なんですよね。一緒に調理実習をしたグループの方はみなさんとっても上手で、さすが!という感じでした。今回はコロナ禍ということで、みんなで試食ができず、作ってすぐにタッパーに入れてしまったので、全体写真が撮れなかったのが残念…。

今回は夏の薬膳を作りましたが、すでに二十四節気では秋に入っています。引き続き残暑の熱をとりつつ、潤いをもたらすものをたくさん取り入れて秋の乾燥対策していきましょうね。

ゆるっと薬膳勉強頑張っています

お料理教室ってあまり興味がなかったのですが、実際にみんなで作ったり、新しいレシピを教えてもらうのって楽しいですよね。機会があれば、もっと薬膳料理教室などにも参加してみたいな〜とちょっと感じてきた今日この頃です。

キョウ
こんな感じで、国際薬膳師を取って1年になりますが、ゆるっと薬膳勉強がんばっています!


薬膳料理ランキング

(Visited 517 times, 1 visits today)