気になるアンチエイジング!いますぐ中医学でナチュラルケア

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肌表面のケアだけじゃダメ!?美肌は体の内から作られる

あるとき友達に「アンチエイジングのために何かしてる?」と聞いてみると、「とりあえず体の中はいいとして、気になるほうれい線をどうにかしたい」という答えが返ってきました。

確かに、肌の衰えは誰もが気になるところ。化粧品や美容医療をがんばっている人もいると思いますが、中医学では「肌は内臓の映し鏡」といい、内臓や血の健康=肌の美しさだとしています。

「内臓をきれいにするって、どんな…?」と不安になりそうですが、難しく考えなくても大丈夫。スーパーで手に入る食べものを中心にできるので、とってもかんたん。そこで、中医学でできるエイジングケアをまとめてみたいと思います。

人間の体は数年ごとに変化する

30〜50代ぐらいの女性がアンチエイジングを意識しているイメージがありますが、実際は何歳ごろから老化が始まるのでしょう。

中医学の基礎経典「黄帝内経(こうていだいけい)」には、女性は7年ごと、男性は8年ごとに体が変化すると書かれています。

女性は7の倍数が体の節目

  • 7×2=14歳…初潮を迎える
  • 7×3=21歳…成熟期を迎え身長が伸び切る
  • 7×4=28歳…最も栄養状態がよく性機能がピークに
  • 7×5=35歳…肌のハリや毛髪に衰えが見え始める
  • 7×6=42歳…白髪や顔のやつれなどが加速
  • 7×7=49歳…肉体的に衰え始め閉経

黄帝内経には49歳以降について書かれていないようですが、平均寿命が80代の現代なら、50歳なんてまだまだ人生これから。ただし、足腰が弱まったり、目や耳の衰え、肌の乾燥、白髪や脱毛といった老化現象は少しずつ増えていきます。

ちなみに男性は8の倍数が体の節目。32歳が体が最も充実し、40歳から徐々に老化現象が見え始め、64歳には髪や歯が抜け落ちると書かれています。男性の方が老化速度が遅いなんてずるいですね。笑

「若見え」「老け見え」の差は内側から

黄帝内経が書かれたのは紀元前100年ごろの前漢の時代。女性は35歳から老化現象が現れ始め、49歳で閉経すると書かれています。

一方、いまの私たち日本人女性の閉経年齢は平均50歳前後。科学や医学が発達して寿命が伸びても、美魔女が増えても、女性の体のリズムは2000年以上前とほとんど変わっていないことがわかります。

じゃあアンチエイジングを頑張ってもダメなの?と諦めたくなってしまいますが、そこで漢方の力、登場です。中医学で女性の節目となる35歳、42歳、49歳。この節目の年の前後は特に、自分の生活習慣や食べているものを見直してみましょう。

女性の場合、28歳ごろ最も体が充実しています。それは体を構成している「気・血・水・精」が一番充実しているから。その後、歳をとるごとに少しずつ「気・血・水・精」は減っていきます。

  • 気…体を動かすエネルギー
  • 血…全身をめぐる栄養分
  • 水…血液以外の体液
  • 精…生命力エネルギー

「気・血・水・精」が不足すると、ホルモンバランスを崩しやすく、体調不良にもつながります。特に更年期はストレスも多く、バランスが崩れやすい時です。

そこで不足した分の「気・血・水・精」を補ってバランスをととのえることが大切になってきます。心身のバランスが取れていれば、内側が健康になるので、外側の「若見え」につながるのです。

毎日の食や生活習慣で老化をゆるやかにできる

「気・血・水・精」を補うには漢方薬を飲まないとダメ?と思ってしまった人も大丈夫。スーパーで手に入る食材で工夫したり、生活習慣を見直すことでもエイジングケアができます。

老化防止のために積極的に食べたいもの

「精」をプラスするもの
牡蠣、しじみ、あさり、うなぎ、黒豆、黒ごま、山芋など

「精力がつく」といいますが、まさに精をつける食べ物です。

「血」をプラスするもの
なつめ、干しぶどう、ひじき、クコの実、黒きくらげ、小豆、にんじんなど

すべてではありませんが、黒いもの、赤いものは血を増やし、めぐらせます。

「潤い」をプラスするもの
白きくらげ、ゆり根、梨、松の実、ホタテ、白ごま、牛乳、卵、豚肉など

白いものが多いです。潤いをもたらし美肌にも効果的です。白米も?と聞かれたことがあるのですが、白米は潤いというより「気力」をプラスします。

肌を潤すナッツ類
くるみ、アーモンド、カシューナッツ、松の実など

ナッツは肺を潤し肌をなめらかにします。また、小さなナッツには大きな木になるパワーが秘められていて、食べるとそのパワーをチャージできると考えます。

ナッツを食べ慣れていないと塩味のものや揚げたものを選んでしまいがちですが、塩分過多や油の摂りすぎを避けるため、無塩ローストのナッツがおすすめです。

食生活のコツ

薬膳では基本的に「食べてはダメ」というものはなく、それぞれの体質に合っているかが大切です。薬膳で肉はNGと思っている人もいるようですが、体質に合っていれば食べても大丈夫。例えば、のぼせがあったり暑がりの人なら、羊肉・牛肉・鶏肉よりも豚肉の方がおすすめです。

食べない方がいいものもあります。揚げ物や脂っぽいもの(脂の多い肉など)、甘いもの、生もの、冷たいもの、塩分や脂肪分の摂り過ぎは避けましょう。また腹八分目を守ることも大切です。

ただしあれはダメこれもダメとストイックになりすぎると、ストレスがたまります。たまには思い切り好きなものを楽しみましょう。その後に必ず野菜多めの食事をとる、量を控えめに食べるなどでバランスを取るくせをつけるといいですね。

運動のコツ

体を動かさないと筋力・体力が低下します。血行をよくするためにもストレッチなどの適度な運動を。特に歩くことは腎(老化に関係する)を活性化するので、ウォーキングなどをふだんの暮らしに取り入れましょう。以前より太ってしまった人は、太極拳や水中ウォーキングなどゆったりと体を動かすものもよいとされています。

生活習慣のコツ

不規則な生活、働きすぎ、睡眠不足は心身のバランスを乱します。一定のペースを保つ生活を心がけましょう。

一般的に睡眠は7時間前後がよいとされているのですが、7時間寝れば朝に寝て昼に起きればいいというわけではありません。中医学で血が作られるのは23時から2時の間とされているので、この時間帯は寝ているのが理想です。

血は全身に栄養を送る役割をしているので、老化に深く関わります。夜中にパソコンやスマホをしていると、血を消耗します。高血圧やアトピー、更年期障害の人が夜中に起きていると血を消耗してのぼせが強くなるので注意しましょう。

そのほかにも毎日の入浴、アロマなどで香りを楽しむ、自然を楽しむ、ツボマッサージなどがエイジングケアに役立ちます。

中医学のエイジングケアはすぐに効果が現れるわけではないので、気長に続けていくことが大切。その反面、とてもナチュラルで誰でもいつでも始められる、安価でできるというメリットがあります。誰でも今日が一番若い日。ぜひ取り入れやすいものから始めてみてください。

KYO
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