2022年、初投稿です!みなさま本年もよろしくお願いたします。
先日は「人日の節句」でしたが、七草がゆ、食べましたか〜?ただの行事…といわずに、しっかり食べ過ぎモードをリセットしていきましょう!
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あなたの胃腸は疲れている?
- ●口の端が切れる、唇や口のまわりに吹き出物ができる
- ●舌の苔が白くて厚い
- ●便秘、下痢、軟便、お腹のハリ、むくみ
- ●疲れが取れない、やる気が出ない
これらは「胃腸のお疲れサイン」。口のまわりは胃の経絡(気血の通り道)が通っているので、胃腸の不調が吹き出物などで出やすいといわれています。お正月はお餅などをよく食べますよね。胃腸に熱がこもりやすいので、口の端が切れたり、唇が荒れたりします。
体重が増えた
体重増加は年末年始につきもの。焦って「食べないダイエット」をしてしまうと、筋肉量が減り逆に脂肪を増やしてしまいます。一時的に体重が増加しても、いつもの食生活に戻すだけで体重は戻るはず。そんな時に、胃腸に優しいリセット食「おかゆ」がおすすめです。
おかゆの効能
おかゆは、そのままでも薬膳としての効能があります。お米を柔らかく炊いているので、穏やかに気力を補うことができます。
消化が良い
お米は小麦粉より消化がよく、食欲がない、胃腸が弱い、下痢をしやすいといった時にぴったり。また胃腸が弱い日本人向きです。
朝食にぴったり
中国ではおかゆが朝食の定番。胃腸がまだ働いていない朝、あたたかく消化の良いおかゆは胃腸をいたわりつつエネルギー補給もできます。
桂枝湯といっしょに
風邪をひいた時などに使われる漢方薬「桂枝湯」を飲んだ後は、熱いおかゆを食べると良いとされています。これは桂枝湯のあたためる力を助けるためです。
おかゆ行事で食生活をリセット
おかゆの効能はわかっていても、なかなか作れない…という人もいるのでは?でも1月には1/7(人日の節句)の「七草がゆ」、1/15(小正月)の「小豆がゆ」と、2回もおかゆの行事があるんです!これはもう【リセットWEEK】にするしかない!?当日でなくてもOK。1週間のうちどこかで実践するぐらいの気持ちでいきましょう。
1月7日 春の七草がゆ
七草の生命力にあやかろう
1/7は人日の節句。この日の朝に食べるのが「春の七草がゆ」です。お正月のごちそうで疲れた胃腸をいたわる意味と、七草の生命力の強さにあやかる意味が込められています。
七草は古くから民間で食用にされてきた薬効のある野草です。昔飼っていたインコにあげていた「はこべら」が、歯槽膿漏にいいなんて…(ほかにも母乳の出をよくするなどもあります)。
ここでふと疑問。こんな寒い1月に、春の七草って生えてるの…?
春の七草は本来、旧暦の1/7(現在の2月初旬ごろ)の行事。現在とはズレがあるんですね。1月に野原で七草を集めるのは難しいので、ここはスーパーで売っているものを利用しましょう。
身近な青菜を生かして
今でこそ春の七草は「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ」の7種とされていますが、昔から文献によってバラバラで、一致しないことが多いそうです。雪深い地方では7種がそろわないので、芹とたらの芽だけ作っていたとか。
おかゆで体をいたわるを目的なら、七草にこだわらず、大根の葉・かぶの葉・水菜・ほうれん草・青梗菜・小松菜・春菊など、身近な青菜を使ったおかゆでOK!我が家も、庭のかぶと春菊だけで作りました。
とにかくお手軽に
おかゆって生米から炊くのが手間だし時間がかかるんですよね。炊き上がったご飯で作っても「おかゆ風」になるんです!
- 作り方
- ご飯200gに対して水3カップ
- 10分ほど煮る
これだけなので、すごく簡単で時短です。おかゆは吹きこぼれたり意外と難しいですが、この方法なら失敗も少ないのでぜひお試しを。ただし消化力は生米から炊いたおかゆには劣ります。よく噛むことを意識してください。
トッピングにねぎや生姜、ごま油を少したらして中華風にしてもおいしいですよ♪
1月15日 小豆がゆ
日本の古い暦法では、その年の初めての満月をもって新年とする考え方があり、1月15日が正月とされていました。
その後、唐から1月1日の正月が取り入れられましたが、民間では1月15日の古い正月が残り、1月1日を「大正月」というのに対して15日は「小正月」となりました。小正月の行事は「どんど焼き」など、今でも残っているものがあります。
小正月は「女正月」ともいわれ、正月の間に多忙にしていた女性がホッと一息つけるという意味もありました。この日に食べるのが「小豆がゆ」。小豆は、薬として用いられてきたとともに、赤い色が太陽や火、血といった「生命」を象徴し、邪気や厄を払う力があると信じられていました。
- ◆小豆の効能
- 五気六味:平性・甘酸
- はたらき:利尿作用でむくみを解消、胃のもたれ、下痢、体の毒素を解毒する
ん?これはこの前の「冬至」でも同じだったような…そうなんです。冬至にも小豆が食べられますが、小正月にも小豆。小豆の赤色が冬の邪気を払うという考え方から、冬にはよく用いられたのかもしれないですね。
小豆がゆの作り方
- 作り方
- ①小豆1カップはサッと洗って、そのまま鍋に4〜5倍の水を入れて煮始める。
- ②沸騰したら一度煮汁を替える。(この時の煮汁は飲むとgood)
- ③小豆をやわらかくなるまで煮る。
- ④③の煮汁と水でおかゆを炊く。
- ⑤最後に塩と小豆を入れて混ぜる。
薬膳で小豆は、豆類の中でも特に優れた利尿作用、解毒作用があり、むくみの解消におすすめ。砂糖などの甘いものはむくみを助長するため、小豆には塩を組み合わせるのが◎。小豆の利尿作用を高めてくれます。
トッピングには塩昆布!昆布にも余分な水を排出する効能があり、小豆との相性はバッチリ。ぜんざいに塩昆布はつきものですが、強すぎる「甘味」を昆布の持つ「鹹味」が抑えるという、薬膳の知恵が生かされているんですね。
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ぜんざい✖️塩昆布は薬膳
\甘いもんに、しょっぱいもん。
ちゃんと理由がありました。①甘味の摂りすぎは湿をためるので
水さばきを助ける昆布を加える②甘味は相剋の関係にある腎を抑制。
腎を助けるためにも鹹味を加えるさて今日は小正月、小豆の日。
ぜんざいには昆布を添えてどうぞ♪ pic.twitter.com/dfIWUBCcUR— キョウ 国際薬膳師ライター (@natugoyomi) January 14, 2022
どうしてもおかゆを作るのが面倒…という場合は、パウチのおかゆを買ってきてもいいですよね。せっかくの行事食、便乗して楽しみながら健康になりましょうね!
まとめ
- ✔お米で作るおかゆは消化が良く、リセット食にぴったり!
- ✔1/7は七草がゆ、1/15は小豆がゆ。リセットWEEKにしては?
- ✔七草がゆには七草を使ってもよし、身近な青菜を使ってもよし!
- ✔小正月には小豆がゆ。小豆は甘くないものが◎!
- ✔小豆はむくみ&解毒にぴったり!
数回おかゆにしました!
七草がゆが特に好評でした〜♪