薬膳資格を調べている人必見! 「国際薬膳師って何?」が解決する総まとめ

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こんにちは!国際薬膳師ライターのキョウです。私は今年8月に国際薬膳師を受験し、合格することができました!合格証は10月に届きましたよ~ウレシイ♪

国際薬膳師ってどんな資格なの?」「取得したらどんなメリットがあるの?など、薬膳を始める前に私が知りたかったこと、取得した今だから分かることをまとめてみたいと思います。

資格の概要について

まずは国際薬膳師がどんな資格なのか、大枠のところからいってみましょう!

薬膳師とは中医学にもとづいた食の専門家

そもそも薬膳師とはなんぞや?と思いますよね。中国伝統医学(中医学)の理論をベースに、健康的な食生活をサポートする食のスペシャリストが「薬膳師」です。

日本は今や人生100年時代。健康寿命の延伸に向けてさまざまな取り組みが行われ、病気を未然に防ぐことを目的とした中医学や薬膳にもおのずと注目が集まっています。健康的な食生活のサポーターとして、今後ますます薬膳師の活躍の場が増えていくでしょう。

「国際薬膳師」は日本初の薬膳国際資格

「国際薬膳師」は、日本で取得できる薬膳の国際資格のひとつです。専門的な薬膳知識を身につけたという証であり、さまざまな業界で多くの国際薬膳師が活躍しています。

最近では日本で取れる国際的な薬膳資格が少しずつ増えつつあり、「他の資格とどう違うの?」と気になっている人も多いのではないでしょうか。

国際薬膳師のいちばんの特徴は「日本で最初に導入された薬膳の国際資格であり、中国薬膳研究会が認める資格」だということ。最初は大学の証書として1998年に導入されました。

国際薬膳師の第1回試験は2000年に行われ、日本食養学会の中村きよみ先生、岡本清孝先生も国際薬膳師試験を受験し合格されています。

国際薬膳師(士)の
受験資格
本草薬膳学院が認定する「中医薬膳師」の資格を保有していること。
または他校or他団体にて1,000時間以上中医薬膳学を学んだという証明書が必要。
取得するまでの学習最低時間数1000時間以上
試験項目中医基礎学、中医診断学、中薬学、方剤学、食材学、中医営養薬膳学、弁証施膳、中医内科学 合計8科目
合格点国際薬膳師、国際薬膳士、国際薬膳調理師それぞれで合格ラインが異なります。
※試験内容は同じ
受験料中国元レートにより変動がありますので、学院にお問い合わせください。

認定するのは中国薬膳研究会

国際薬膳師を認定するのは「中国薬膳研究会」です。

中国薬膳研究会とは

中医学の研究員、教授、医師などを中心とした学術学会。薬膳に関する中国の方針・政策に強い影響力を持っている中国薬膳界の最高権威機構。

正直、どれほどの権威を持つ学会なのかは日本人である私にはあまり想像がつかないのですが、国家中医薬管理局が直轄しているため、かなり権威性があるのでは?と思われます。

資格取得をサポートするのは本草薬膳学院

国際薬膳師の資格取得に深く関わっているのが、本草薬膳学院です。学院は開校準備段階(2001年)で、国際薬膳師資格を取得できる日本の教育機関として認定されています。

この辺りは学院長の辰巳洋(たつみ・なみ)先生のお力だと思います。辰巳先生は中国出身。医学博士、中医師などさまざまな資格と経歴をお持ちで、薬膳関連の著書も多数。日本国際薬膳師会会長でもあります。

本草薬膳学院とは

中国国家中医薬管理局一級学術団体・中国薬膳研究会の日本教育機構であり、日本の薬膳専門学校。提携校は北京中医薬大学、河南中医薬大学。

学院の先生に聞いたところによると「本草薬膳学院の学びは北京中医薬大学の学びとほぼ同じ」なのだとか。本場の薬膳が学べるのは何よりうれしいことです。

受験するためには「中医薬膳師」資格が必要

国際薬膳師資格を取得するには、まず本草薬膳学院の民間資格である中医薬膳師が必要です。あるいは他校などで1000時間の勉強を証明するものがあれば受験可能です。

中医薬膳師とは

中医薬膳師は、本草薬膳学院の初心者コース。通学・通信・オンラインのいずれかが選べ、修了と同時に資格が取得できます。

https://www.natugoyomi.com/post-500/

ちなみに私は通信コースで学びました。通信コースでも十分に学習可能です。

国際薬膳師と国際薬膳士の違い

国際薬膳師(士)の(士)を不思議に思う方もいるかもしれません。これは「国際薬膳師」と「国際薬膳士」を合格ラインで分けているためです。もうひとつ、国際薬膳調理師という資格もあります。これらの資格試験は同じですが、合格ラインが異なります。どの資格を希望するかは申し込みの際に選ぶことができます。

受験費用は自分への投資

どれくらいの費用がかかるのか」はいちばん気になる部分だと思います。国際薬膳師を取得するとなれば「中医薬膳師の費用+国際薬膳師受験費用」がかかります。

私個人の感想としては「安い金額ではないけれど、その分しっかりとした知識がつくので価値がある」「自分への投資と考えれば高くない」ということ。どんな資格でもそうですが、何かを始めるにはある程度の投資は当たり前のことですし、かかった金額を回収するという気持ちで取り組めば、ステップアップにつながるのではと感じます。

試験について

ここからは国際薬膳師の試験についてまとめていきます。

取得するには1000時間の勉強が必要

試験科目は8科目。中医基礎学、中医診断学、中薬学、方剤学、中医内科学、食材学、中医営養薬膳学、弁証施膳です。

受験までに1000時間以上の学習時間が必要とされています。難易度が高そうに思ってしまいますが、中医薬膳師コースで勉強した内容をしっかり復習すれば十分対応でき、合格率は高いようです。その理由としては、しっかり勉強して試験にのぞむ方が多いことだと思います。

私の場合、試験の1カ月に行われた対策講座に参加したのですが、その際に自分の不出来にとても焦り、残りの1カ月を猛勉強、無事に合格できました。(1カ月間、勉強のために断酒しました!笑) そのおかげか、中薬学では100点を取ることができました!他の教科では最高得点に及びませんでしたが…。

最短1年で合格できる

国際薬膳師になるまでどれくらいの時間がかかるのか、気になるところです。

  • 中医薬膳師コース
  • 通学(1年) /通信/オンライン
  • 国際薬膳師 受験

通学コースなら中医薬膳師コースを修了してすぐに国際薬膳師試験が受けられるので、最短1年で取得が可能です。

私は中医薬膳師コースの通信を1年半かけて修了したこと、新型コロナの影響で試験が遅れたこともあり、2年かかりました。通信やオンラインでも1年で修了する人もいますし、もちろんそれ以上かかる人もいますが、平均して1年~3年くらいが多いのではと思います。

試験結果は即日発表

国際薬膳師試験は東京の某場所にて行われます。試験は2日間に渡って行われ、2日目の夜には学院のホームページに結果が掲載されます。

中国での認定授与式

合格証書は試験から約2カ月後、中国の中国薬膳研究会から本草薬膳学院へと送られ、そこから各自に渡されます。

本来ならば、合格証書の授与式が中国で行われます。この授与式に合わせて本草薬膳学院主催の研修旅行プログラムがあるそうで、任意で申し込めば中国旅行と授与式に参加することができるのですが、今年は中止に…。残念!

中医薬膳師コース選びは重要

これから薬膳を学ぶ方、学び出してすぐの方は「国際薬膳師なんて取得できるかな…」と不安に思うことも多いと思います。国際薬膳師を取得するためには、まず中医薬膳師コースで学ぶことが必要ですが、このコース選びがかなり重要ではと感じました。

私は通信コースを選びましたが、始めたころは教科書の意味がまったく分からず、とても苦労しました。通信コースは金額面でお得ですし、自分で学習を進められる方ならぴったりです。でも勉強についていく自信がない場合、最初のコース選びをよく検討することをおすすめします。

①本草薬膳学院の「通学コース」を選ぶ

やはり対面の授業はわかりやすく質問もできます。予算や時間が許されるなら、本草薬膳学院の通学コースで授業を受けると理解が早いでしょう。

②「ユーキャンの通信講座」を受講してから通信講座を受ける

通学時間や予算が限られる場合、通信かオンラインコースを選ぶ人も多いはず。でもどのように勉強を進めていいか不安なら、本草薬膳学院の通信コースの前にユーキャンの通信講座を受講して、薬膳のベースを身につけておくとよいと思います。


ユーキャンの薬膳コーディネーター講座 ←公式資料請求サイト


ユーキャンの「薬膳コーディネーター」は、本草薬膳学院が監修する講座です。学ぶ内容は学院の教えと同じですが、教科書や動画などがとても分かりやすくまとめられているので、まずはこちらから始める人も珍しくありません。

https://www.natugoyomi.com/post-1475/

薬膳コーディネーターを修了すると本草薬膳学院に編入が可能で、一部割引が適応されます。私は逆に、中医薬膳師を取得してからどうしても薬膳コーディネーターの教材がほしくなってしまいました。笑 講座の内容が分かりやすく、今もよくテキストを活用しています。(土鍋が欲しかったのもあります)

国際薬膳師のメリットについて

ここからは国際薬膳師資格を取得するメリットにまとめます。

取得しておくと食生活や仕事に役立つ

国際薬膳師の勉強を通じて、しっかりとした理論や症状に合わせた薬膳の考え方が身につくので、自分や家族の健康管理に役立つことは言うまでもありません。

また、国際薬膳師の資格をお仕事に生かしている人も多いです。私はいま本草薬膳学院の中医学研究科コースで勉強していますが、クラスメイトのほとんどが国際薬膳師です。そして約半数の方が薬膳の教室主宰薬膳のレシピを使った飲食店ヨガの講師など薬膳知識が役立つお仕事をしています。

教育関係や薬剤師、管理栄養士などさまざまな職業に生かすほか、薬膳講師を依頼される場合もあるそうです。

取得した後は人それぞれ

国際薬膳師を取得して薬膳の勉強を終える人もいますが、もっと学びたいということであれば国際中医師を目指すのもひとつの道です。

国際中医師資格は、医療行為ができるわけではありませんが「中医師と同レベルの知識を持っている」と証明する資格。国際薬膳師資格とは認定団体が異なるまったく別の資格であり、国際薬膳師を持っていない人でも受験できます。

本草薬膳学院では国際薬膳師を取得→さらに学びを深めて国際中医師を受験するという流れになっています。自分で教室を開く方、講師を目指す方は国際中医師を目指す場合が多いようです。

国際薬膳師インタビュー

私の意見だけでなく、客観的な意見を…と思い、中医学研究科コースのクラスメイトで国際薬膳師の「さとたけ」さんにWEBインタビューをお願いしました。


国際薬膳師の試験は難しかったですか?

7割ほどの設問はちゃんと勉強していたら素直に解ける設問、残りはマニアックな設問という印象でした。試験を受けていると自信のない回答が気になってしまうのでかなり焦りましたが、なんとか合格していました。落とさないよう真面目に勉強が必要でした。


国際薬膳師を取得して良かったと思うことは何ですか?

資格取得に向けた勉強を通して薬膳の知識が脳内で整理されて行きました。そこが一つの大きな収穫だと思います。毎日の暮らしの中で自分の体調を弁証(診断)して、それに合わせた食べ物を選ぶ。そんなことが自然にできるようになりました。もちろん、肩書に国際薬膳師と語れることも大きいとは思いますが。

現在、その続きとして漢方茶の勉強をしているのですが、国際薬膳師の知識がストレートに役立っています。基礎は分かっているのでいちから勉強する必要はなく、体調に合わせたお茶を淹れられるよう修行を繰り返しています。


国際薬膳師資格は今のお仕事に役立っていますか?その理由もお聞かせください。

サイドワークとして「薬草と薬膳の国、奈良」を盛り上げる活動を行っています。具体的には、「奈良の薬草と薬膳」というサイトとフェイスブックグループを運営。大和当帰をはじめとした奈良の薬草の効能、薬膳レストランのメニューの解説が出来るので、ストレートに役立てられていると思っています。国際薬膳師の知識を生かせる場所を見つけるのは、各個人が頑張らないといけませんが。


さとたけさんの奈良の薬膳を盛り上げる活動はこちら

まとめ

いかがでしたでしょうか、国際薬膳師の総まとめ。少し長くなってしまいました。
実はこのブログを通じて国際薬膳師についての質問をいただくことも多く、興味を持っている方のお役に立てればと思いまとめてみました。これから薬膳を学ぶ人、国際薬膳師を取得したい人のお役に立てればうれしいです。

キョウ
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