みなさん、豆は好きですか?グリンピースにさやえんどうにスナップえんどう…緑の初夏、緑の豆類も旬を迎えます。
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そら豆でトウバンジャンが作れる!
旬の豆類の中でも今回の話題は「そら豆」。さやごと魚グリルで焦げるまで焼くだけで、ホクホクおいしい一品になるのがいいですよね。なんと!そら豆で豆板醤(トウバンジャン)が作れるって知ってました?
トウバンジャンといえば、中国でよく使われるピリ辛の味噌。炒め物などでおなじみです。中国では完熟させたそら豆を乾燥させたもので作りますが、フレッシュな旬のそら豆でも作れます。とても簡単に作れたので、レポートしたいと思います!
ちなみに、トウバンジャンとコチュジャンの違いはこちら。国も味も違います。
- ✔️トウバンジャン
- 中国の調味料。塩辛い
- ✔️コチュジャン
- 韓国の調味料。辛さの中に甘味がある
トウバンジャンの作り方
ではさっそく材料と作り方をご紹介。米麹を使うことで、味に旨みが出ます。
- 材料
- そら豆120g(むき実)
- ※さやつきで400〜500g程度
- 米麹(乾燥)40g
- 塩24g(そら豆の20%)
- 一味唐辛子2〜5g
- 保存ビンフタ付きのもの1個
作り方
①ボウルに米麹を水20mlを入れ、よく混ぜる。ラップをかけて30分ほどおく。
②そら豆はさやから出して、指でつぶせるぐらいの固さにゆでる。
③薄皮を取り除いてポリ袋などに入れ、なめらかになるまで手でつぶす。
薄皮には食物繊維が多く含まれるので、食べられる人はポタージュなど別の料理にして食べてください。
④①の麹に塩を混ぜ、③のポリ袋に加え、唐辛子も加えて、袋の外側からよくもんで混ぜる。
⑤消毒した清潔なフタ付きの容器にスプーンなどで押しながらみっちりと詰める。
⑥表面にラップをかけて空気に触れないようにする。これで完成!
作業はこれだけなのでとっても簡単!あとは時間が経って発酵して味がなじむのを待つだけです。
すぐに食べてもいいのですが、作りたては塩気が強くてあまり深みを感じられません。できれば1か月以上置くのがベスト!「味がなじんだな〜」と感じたのは、1か月半〜2か月ほど経ってからでした。
冷暗所か冷蔵庫においてじっくり熟成させるのがおすすめ。私は少しずつ使いながら、冷蔵庫で1年ほど保存しました。
1年たったトウバンジャンはこんな色合いに。しっかり味の熟成が楽しめました。
ちなみに今回は一味唐辛子を使いましたが、辛味が少ない韓国唐辛子を使ってもOK。その場合は4〜10gを加えてください。韓国唐辛子を使うと色合いが鮮やかになり、トウバンジャンらしい見た目に仕上がります。
トウバンジャンの使い方
いろいろな料理に
- 焼肉のタレに
- 麻婆豆腐、麻婆茄子に
- サラダのドレッシングに
- 担々麺に
- ビピンパに
- ナムルなどの和物に
切った野菜につけて食べてもおいしいですね。韓国料理に使う時は、少し砂糖を加えるとコチュジャン風の味わいになります。
トウバンジャンを使った薬膳レシピ
薬膳にもトウバンジャンを使ってみたいと思います。まずはそら豆の効能をチェック。
脾と胃の働きを高めて、胃腸にたまった余分な湿気を取る。胃腸に気力をつけて、食欲不振や胃もたれを解消。利尿作用でむくみにもよい。
唐辛子などの辛味には発汗作用があるので、そら豆の作用+トウバンジャンは、発汗や利尿で余分な水を排出したい時にぴったり。
ちなみに四川省や武漢で辛い食べ物が多いのは、盆地の地形で湿気の影響を受けやすいから。辛いもので発汗して水のめぐりをよくしているんですね。
ねぎと豆板醤タレのキャベツ棒棒鶏風
- 材料
- 鶏胸肉1枚
- キャベツ、パクチー適量
- タレ
- 長ねぎ10cm(みじん切りにする)
- しょうゆ大さじ1
- 黒酢大さじ1
- 砂糖小さじ2
- すりおろしにんにく小さじ1/4
- 作り方
- ①鶏胸肉をゆで、冷めたら食べやすく裂く。キャベツは千切りにしてパクチーと混ぜる。
- ②キャベツを盛った上に鶏胸肉をのせ、混ぜたタレをかける。
鶏肉とキャベツで胃腸の気を補い、パクチーやトウバンジャンで発汗。胃腸の弱りからくる余分な水の停滞、体が重い感じ、むくみがある人におすすめです。
胃腸が弱いと雨の日や梅雨の時期、湿気の影響を受けやすいので、トウバンジャンを少し加えるといいですね(使いすぎにご注意)。
初夏のそら豆でトウバンジャンを作って熟成しておけば、梅雨の時期に活躍しそうです。
そら豆とあさりの豆板醤炒め
- 材料
- あさり200g
- そら豆100g(むき実)
- しょうが1片
- しょうゆ大さじ1
- トウバンジャン小さじ1/2
- 砂糖小さじ1
- 酒大さじ2
- ごま油大さじ1
- パクチー適量
- 作り方
- ①あさりは砂抜きする。しょうがはみじん切りにする。そら豆は包丁で浅く切れ目を入れる。
- ②フライパンにごま油を中火で熱し、しょうがを入れて火にかける。香りが立ったらあさりとそら豆を加え、酒を加えフタをして中火で蒸し焼きにする。
- ③しょうゆ、トウバンジャン、砂糖を加えて汁けが少なくなるまで炒める。
- ④みじん切りにしたパクチーをふる。
雨の日やお酒の飲み過ぎなど、湿邪の影響でむくみ、だるさ、膨満感、尿が出にくい時などにおすすめ。ピリッとした辛さや、パクチーの香りがアクセントに。
ねぎとしょうがのトウバンジャン炒め
こちらは、ねぎのトウバンジャン炒め。刻んだしょうがとねぎを炒め、しょうゆとトウバンジャンで味付け。胃腸を元気にするしいたけを添えてみました。
体に陽気を通すねぎ+トウバンジャンの効果で、梅雨寒など寒くてジメジメした日、足腰が冷える時、体が重だるい時などにおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?市販品とは一味違う手作りトウバンジャン。とても簡単で熟成させるほどに旨味が増すので、旬のそら豆を使ってぜひ作ってみてください!