秋の気配がただよってきた今日この頃ですが、まだまだ暑いですね。冷たい飲み物をガブガブ飲んでいませんか?今日は「飲み水の温度」についてまとめたいと思います。
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常温の自販機がある
自動販売機の飲み物。手軽に買えて便利ですが、熱いか、すごく冷たいか、どちらかだと思いませんか?
私は冷えがちょっと苦手。なので肌寒い日にも冷たい自販機しか見つからないと残念な気分になります。ツイッターでも中医学の先生たちが「常温の自販機を置いて欲しい!」とつぶやいているのをたまに見かけます。でも実は「常温自販機」、あるんですよ!
とある自販機の会社では、オリジナルブランドの自販機を首都圏の駅構内を中心に、約120台設置しているそうです(by最近の新聞記事)。ちなみに私は見かけたことがありません。
コンビニやスーパーでは常温の飲み物を置くお店も増えてきましたよね。一方で冬でも冷たい飲料を飲む人がまだまだ多いようです。キンキンに冷えたものは体のためにもできれば避けたいものです。
養生の基本は「冷たいものを控える」
冷たい飲み物は「体が冷える」。これは多くの人が体感していることだと思います。食養生でも、冷たいものの摂りすぎは「不調の原因になる」とされています。
- ◆不調の原因になる飲食不節(不摂生)
- 肥甘厚味(ひかんこうみ)…油もの・甘いもの・味が濃いものの過食
- 生冷(せいれい)…冷たいもの、生もの
- 辛辣(しんらつ)…辛いもの
- 飲酒(いんしゅ)…お酒
これらは過度に摂るとよくないとされるものです。(他にも偏食などがあります)
特に夏、注意といわれるのが「生冷」の過食。とにかく養生では「冷たいものはダメ」というのが常識です。なぜ冷たいものがダメなの?というと
- ✔︎冷たい飲料をがぶ飲みすると胃腸を傷める
- ✔︎体を冷やし、下痢などの原因になる
- ✔︎水分代謝が落ち、余分な湿でむくみなどの原因になる
- ✔︎胃腸機能の低下で疲れやすくなる
さらに、中医学では胃腸が弱まると
- ✔︎代謝が落ちるので太りやすくなる
- ✔︎胃腸は肌肉を司るので、肌がたるむ
ともいわれています。胃腸は元気の源、なので大事!
飲み物の温度の違いを知ろう
まずは、飲み物の温度の目安を知って、使い分けていきましょう。
- ✔️冷たい
- 自販機の「COLD」は約5度
- ✔️温かい
- 一般的な自販機の「HOT」は約50度、
お茶やコーヒーなど一般的な飲み物は60度前後
- ✔️ 水道水の温度
- 東京都水道局によると26.9度(8月平均)
- ✔️井戸水の温度
- 関東平野などの井戸水の温度は16~18度(年間)
- ✔️常温
- 厚生労働省の日本薬局方によると15~25度、常温の自販機は20度に設定(ぬるさを感じない温度)
常温の飲み物は、室温なのでクーラーの効いた部屋だと25度前後。水道水に近い感覚です。自販機の常温は20度なので、井戸水に近い感覚になります。
ちなみにビールの適温は4〜8度とされているので、ビールが体を冷やすのは明らか!
飲み物の温度を使い分け
冷たいものがよくないことがわかっても、やはり夏に熱い飲み物ばかりはつらい!運動して汗をダラダラかいているときに熱いお茶だと、水分補給の不足にもつながります。
時間や状況に応じて飲料の温度調節を
- ✔️運動時には?
- 汗をかき体温も上がっているので、冷たすぎないけれどひんやり感じる「15度前後」が飲みやすく、水分補給に適しています。
- ✔️エアコンの効いた部屋では?
- エアコンの効いた部屋は25〜28度前後。そんな部屋の中で冷えた飲料ばかり飲んでいると、冷えや胃腸の機能低下を招きます。室温飲料にするか、できれば温かいお茶などをどうぞ。体温より温かいものが◎。
夏は緑茶を
緑茶を温かい状態でいただけば、体を冷やさず、緑茶の持つ効能で体の熱を冷ましつつ喉の渇きを癒すのでおすすめです。
冷たい飲料の落とし穴
- ✔️熱中症対策のためには冷たい飲料を飲んだ方がいいと思われがちですが、冷たい飲料には冷たさに満足してしまい、必要な水分量を取らなくなることがあります。
- ✔️冷たい飲料は口当たりがいいため飲み過ぎてしまい、高齢者などは夜間の頻尿で寝不足を招くこともあるので注意が必要です。
常温飲料の注意点
夏場は雑菌が繁殖しやすいので、開栓したら早く飲み切ることが大切です。
まとめ
キンキンに冷えたものは、養生の観点から見てもよくありません。でも夏場の炎天下では熱いお茶は飲みづらいもの。飲む時間帯、シーン、それぞれの生活に合わせて飲む飲料の温度の使い分けを意識して、暑い時期をうまく乗り越えましょうね。