春は気候や生活の変化でストレスの影響を受けやすい時期。そんな時期に役立つのが「花茶」。今日は春におすすめの花茶についてご紹介します。
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春の体調ケアに役立つ花茶
花茶とは?文字通り、お花を使ったお茶のこと、または花を組み合わせたお茶のことをいいます。材料になる「花」にはジャスミン(茉莉花)や菊花など、本当にさまざま。私も薬膳を学んでから、こんなにたくさんの花が漢方薬、お茶やお菓子、デザートに使われていることを知りました。
春に花茶がよい理由は?
- ①肝や自律神経との関係
春は五臓の「肝」、感情の「怒」とリンクする季節。肝が乱れがちになると、気分の落ち込み、イライラ、頭痛、めまい、不眠、生理の乱れといった症状が出やすくなります。花茶はそんな肝に働いて、緊張気味の肝をリラックスに導きます。肝は自律神経との関わりも深く、自律神経をととのえることで女性ホルモンのバランスをととのえることにもつながります。 - ②体に春の到来と安定をもたらす
花のお茶は、視覚を通して体に春を感じさせてくれます。肝は目と関係が深いので、美しいものを見ることも養生につながります。また香りを持つ花茶は、薬膳では精神の安定に働きます。
つまり花茶は、見た目と香りでストレス緩和にはたらく「飲むアロマセラピー」。日々ストレスフルな私たちにぴったりなのです。
バラの花(玫瑰花マイカイカ)茶
バラ科のハマナス、玫瑰花(マイカイカ)。中医学では「赤いものは血に関係する」という考え方がありますが、玫瑰花もそのひとつ。気と血のめぐりをよくして、特に生理不順や生理痛に効果的です。
また玫瑰花茶は顔色をよくする「美肌茶」としても知られ、中国清朝の宮廷女性も「顔色をバラ色にする」と好んで飲んでいたとか。
- 働き
- ・特に女性の生理不順などに効果的。
- ・胃痛や脇腹のハリ、げっぷ、食欲不振の緩和に。
- ・免疫過敏反応を抑える成分を含むので、花粉症予防にもよいとされています。
- 飲み方
- 飲み方は簡単。いつものお茶(紅茶がおすすめ)に入れ、少し蒸らすだけでOK!
- ピンクや赤などかわいい色が多いのも魅力的。この赤い色が気持ちを華やかにしてくれます。
ジャスミン茶
起源は中国清朝にさかのぼります。南方で生産された茶葉を北方の皇族に届ける際、お茶の風味が落ちるのを誤魔化すためにジャスミンの花を混ぜていたのだとか。それが人気になり定着したといわれています。ジャスミンの効果は、なんといっても気分をスッキリ、晴れやかに導くこと!
- 働き
- ・気のめぐりをよくして気持ちを晴れやかにします。
- ・胃腸の働きを整え、食欲不振、お腹のハリを緩和。
- ・うつ、ため息、脇腹のハリなどを和らげます。
- 飲み方
- コンビニなどで緑茶とブレンドしたジャスミンティが買えますが、花を楽しむならジャスミンの花だけを乾燥させたものがおすすめ。ネットなで見つかります。
- 私は神戸の林商店さんで買っています。こちらの台湾産ジャスミン、香りがすごく良いんですよ♪
緑萼梅(リョクガクバイ)茶
梅の花のお茶のこと。中でも緑萼梅は「ガクの部分が緑色をした品種」を指すようです。でも別名白梅花、紅梅花、緑梅花とも言うそうで、調べてみると全部種類が違う梅のような…。もう梅の花ならなんでもいいんじゃない?と勝手に結論づけました。笑 梅花の代表的な効能は、のどの詰まり・違和感です。
- 働き
- ・梅核気(バイカクキ)といい、のどや胸が詰まった感じの症状に◎
- ・胃のつかえ、食欲不振、げっぷの緩和に。
- 飲み方
- 梅の花の見頃は2月後半ごろですが、お茶にするならそれより前、つぼみが大きくふくらんだ頃(立春ごろ)に摘み取ります。3日間ほど乾燥させて、お湯を注いでお茶にします。
- 私は生の花とつぼみにお湯を注ぎ、蒸らしてお茶にしました。味は割と苦味があり、それが心地いい!そして上品な梅の花の香りがほんのり。興味のある方はぜひ作ってみてください。市販でも乾燥させたものが手に入ります。
菊花茶
関西で菊花はあまり食べませんが、関東ではおひたしなどで食べるそうですね。以前の私は菊花=刺身の添え物というイメージしかありませんでしたが、中医学では立派な生薬、薬膳食材でもよく使われます。菊花のお茶は体の熱を冷ます効果があるので、春の後半、温かくなってきた頃に役立ちます。
- 働き
- ・発熱や頭痛、喉の痛みなどからくる風邪のひきはじめに。
- ・めまいや頭痛、目の充血、目のかすみなどの緩和に。
- ・吹き出物や皮膚の赤みなどに。
- 飲み方
- 菊花の風味は割とくせがあるので、ブレンドがおすすめ。緑茶に菊花をブレンドすると、余分な熱を取って炎症を抑える効果があります。もちろん単品で飲んでも。
- 目のケアには白の菊花、頭痛や喉の痛みには黄色の菊花がおすすめ。
昔、父が中国のお土産で菊花茶を買ってきてくれたのですが、当時は全然好みに合わず。今では春になると定番で楽しんでいます。
花茶をブレンドしよう
花茶はそのままお湯を注いで飲んだり、いつもの紅茶や緑茶などに入れて飲むのが一番手軽!そして、異なる薬膳食材と組み合わせるとさらに効果的な薬膳茶になります。
目のケアに「枸菊茶」
目の乾燥、のぼせ、ほてり、かすみ目、ドライアイ、目のかゆみに「クコの実と菊の花のお茶」。体にこもった熱を冷まし、目の赤みやかすみを緩和します。枸杞子:菊花=2:1の割合で入れ、お湯を注いで蒸らして飲むだけ。クコの実はそのまま食べられます。
生理不順に「玫瑰花ジャスミン茶」
イライラ、忘れっぽい、怒りっぽい、ため息、しみやあざができやすい、生理不順や生理痛があるなど気血のめぐりの改善に「玫瑰花ジャスミン茶」。玫瑰花:ジャスミン=1:1の割合で入れ、お湯を注いで蒸らします。
美肌ケアに「玫瑰花ハイビスカス茶」
ビタミンCが豊富で美肌茶としても知られる玫瑰花とハイビスカスをブレンド。真っ赤な色で女子力が上がる!ほんのり酸っぱい味も春にgood。
花茶を手に入れるには
花茶はどこで手に入るの?という方のために。お近くのアジア食材屋さんや専門店のほか、オンラインで購入できます。私はよく以下のお店を利用しています。ご参考にどうぞ。
- ✔︎林商店さん
- まさに薬膳ワンダーランド!行くたびにまとめ買いです。
- https://hayashi.ocnk.net
- ✔︎富澤商店さん
- https://tomiz.com
- ✔︎癒雅膳食さん
- https://yugazenshoku.com
持ち歩きにチャトル
茶こし付き携帯タンブラー、チャトルに入れて花茶を楽しむのもいいですね。薬膳人の常識?というぐらい、マイボトルに薬膳茶を入れて持ち運びしている人が多いですよね。買おう買おうと思ってまだ買っていないのは私だけ?
いかがでしたでしょうか?花茶は何種類かストックしておいて、気分や体調に合わせてお茶にすることをおすすめします。お好きな香りを楽しみながら、花茶を取り入れてくださいね。
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私も、季節や体調に合わせて日々楽しんでいます。