寒い日と温かい日を繰り返していますね。みなさんいかがおすごしでしょうか?これから薬膳を学びたいなあと考えている方もいらっしゃるかと思います。今回は、一つの参考になれば…と、私が修了した京都府の公益薬膳講座をあらためてご紹介したいと思います。
コンテンツ
なぜ人気?京都府の薬膳インストラクター講座とは
先週、私は京都府医薬品登録販売者協会による「薬膳インストラクター講座」を修了。先日卒業式があり、薬膳指導者の資格をいただきました!
- ▶︎「薬膳インストラクター講座」とは?
- 公益社法人 京都府医薬品登録販売者協会が発案、京都府が提唱する講座
- 食材や中薬、身近な薬草を使った薬膳料理を通じて京都府民の健康と病気の予防に貢献する人材を育成するという目的で行われます。
公式サイトはこちら
- 薬膳インストラクター講座の特徴
- ✔︎2016年から開講
- ✔︎京都府民だけが受講資格を持つ
- ✔︎公益事業なので民間に比べて破格
- ✔︎受講資格は抽選で決まる
- ✔︎授業は月に一度
- ✔︎初級・中級・上級と3年間通う
受講費がお安い、調理実習ができる、薬草園などを体験できるなどたくさんの魅力があります。人気が年々高まっているそうで、私は運良く1回目で抽選に当たりましたが、何年も受講を待っている人もいるのだとか!
3年間で薬膳のことを学ぶこの講座。コロナをはさんで4年半かかりましたが、月に一度の講座をほぼ出席することができました。
- 私の薬膳勉強経歴
- 2018年7月に本草薬膳学院通信にて薬膳勉強スタート→現在も上級講座で勉強中
- 2019年6月に京都府医薬品登録販売者協会にて薬膳勉強スタート→2023年2月修了
薬膳の勉強を始めてから、本草薬膳学院と京都府の講座をかけもちしていたことになります。注意したいのは、学校や資格によって薬膳理論が異なる場合があること。自分が混乱しないようであれば、さまざまな学びを経験するのはとても良いのではと、個人的には思っています。
薬膳の勉強の3本柱をリアルに実感
- 【薬膳の勉強の3本柱】
- ✔︎中医学理論の勉強
- ✔︎薬膳料理の実践
- ✔︎フィールドワーク
これをリアルに体感したのがこの薬膳講座でした。
中医学理論の勉強
まず、理論。教えてくださった先生の授業は、本草薬膳学院の本を参考にしていることが多く、学びの基本が統一されていたことが私にとってはとてもよかったです。これが全く異なるようだと、苦労したかもしれません。また、本草薬膳学院で習う内容とは違う方面からのお話がたくさん聞けました。
↓「いきなり薬膳の話を聞いても分かりづらいから」と、この通信講座を取って、勉強の下地にする人が多かったです。本草薬膳学院が監修しています。
↑リンク先は公式資料請求サイトになります。
薬膳料理の実践
料理の実践では、食材の旨みを活かした和食レシピを中心に教えていただきました。立派な食材をいつも用意していただき、旬や自然の食材って、本当に大切なんやなあと実感。
また、先生やスタッフのみなさんの食材へのこだわり(自分で野菜を育てる、食材を選ぶ目を育てる)もひしひしと感じました。自分の口に入るものは、自分で育てる。そんな意思で、畑をしている先生方も数多く。薬膳の実践は最終的には「食材へのこだわり・自給自足」に行き着くのではないかと。
そして、調理で実践したお料理をいただくと、「体にいい味って、こういう味なんや…」と感動。(だしを活かしたすごく上品な味!)ジャンクな味付けや濃い味付けをたびたび反省したのでした。
フィールドワーク
授業の一環として薬草園など連れて行っていただいたことも大変勉強になりました。薬膳で使う食材の中には、どんな植物なのか、どんな特徴があるのか知らないことってよくあります。薬膳に親しむなら、フィールドワークはぜひ!と思うように。薬草園が大好きになったきっかけがこの授業でした。
https://www.natugoyomi.com/post-2128/
https://www.natugoyomi.com/post-2142/
https://www.natugoyomi.com/post-6984/
人は大きな自然の営みの一部
薬膳インストラクター講座の卒業式は、京都府庁の旧本館の議場で行われました。明治38年から昭和44年まで府議会の議場として使われ、現役の官公庁建物としては日本最古。
もうすぐ文化庁が移転してくる新庁舎の方は現代的な感じになってました。中央省庁の移転は明治時代以降初だそうですよ。
卒業式で先生方からいただいた言葉をご紹介します。
- 薬膳への興味を持ち続けてください。自分の食べている日々の食事を観察し、何度も薬膳作りにトライすることが、薬膳上達の秘訣です。
- そして人は生物であり、季節や気候の変化がいかに体調を左右するかを忘れないでください。
- 必要な栄養素だけを摂ればいいと、普通の食事じゃなく、サプリだけを摂って生きる人もいる。でもそれでは生命を維持できないのでは。人は土とともに生きているのです
人は生物。「人は大きな自然の営みの一部」という中医学の本質を、改めて意識する言葉でした。お世話になった先生方、スタッフの皆様、ありがとうございました。
取得した資格は役に立つのか?
どの資格にも言えると思いますが、薬膳勉強については教えてもらえても、その先の仕事斡旋などをしてくれるケースってあまりないのでは。資格を取ったら、それをどう生かすのか…自分で頑張らないといけないことのひとつです。でも自分や家族の健康のために、薬膳の知識を一生活かせるというのは間違いありません。
最後に。今回の講座は京都府民だけが受けられる資格ですが、お住まいの地域にも同じように公益事業として行われるものがあるかもしれません。地域の情報誌のお知らせ欄などをチェックしてください。また、ご自身の住む都道府県+薬膳で検索してみると出てくるかもしれませんよ。
薬膳の勉強方法をお探しの方はこちらもどうぞ。
https://www.natugoyomi.com/post-7538/