かためor柔らかめ?私がやわやわブロッコリーを好きになった理由

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みなさん、ブロッコリーは好きですか。ゆで方は「かためor柔らかめ」、どちらがお好きでしょうか。

まあこう聞いて、大体の方が「かためが好き」と答えるのを、私は知っています。かく言う私も、もともと母がブロッコリーをかために茹でる人だったので、ずーっとブロッコリーはかために茹でるものだと子供心に信じていました。

でもある時、そんな私のかためブロッコリー概念をくつがえす出来事がありました。それはある日テレビで見た、世界的に有名なバイオリニストのドキュメンタリー。うろ覚えですが、今でこそベテランの彼女、当時から神童として有名でしたがまだまだ若く、NYで修行中。確か自費で留学して修行…のような状況だったと思います。

どちらかというと殺風景なNYのアパートで、バイオリンを必死で練習する彼女。その合間に、一緒に留学していたお母さんが、ランチを作っていました。「今日のランチだよ」と、大きな鍋から湯気と一緒に、どさっと皿に盛られたのが、やわやわにゆだったブロッコリーだったのです。それをフォークでつついて、おいしそうに食べていた若きバイオリニストの笑顔。

  • その時の映像を見て、私はふたつの衝撃を受けたのです。
  • ひとつは「えっ、お昼ご飯がブロッコリーだけ?」
  • そしてもうひとつは「えっ、ブロッコリーってそんなにやわらかく茹でるものなの?」

そう、若きバイオリニストのランチはブロッコリーのみ。でもやわやわブロッコリーをほおばる彼女は決して不幸には見えず、むしろとても幸せそうで、余計に心に残ったのでした。そして柔らかく茹でるブロッコリーってどんなのだろう、と想像してみたのです。

その後、まだ実家暮らしだった私は、ブロッコリーをやわやわに茹でてみるようになりました。すると、おいしさにびっくり。かためのブロッコリーにはあまり甘さを感じず、マヨネーズをつけて食べていたのですが、柔らかめに茹でれば何もつけなくても甘くておいしいことに気がつきました。

さらにその後、料理の本などを見るようになってからは、イタリアンでパスタを茹でる時はブロッコリーも同時に茹でて、ソースのようにからめて食べる方法もあると知りました。

そしてまたある時、料理家さんがブロッコリーをたっぷりのお湯で茹でず、フライパンに少量の水を入れて「蒸しゆで」しているのを見たのです。この時に、柔らかめブロッコリーがとても楽に、時短でできることを知りました。

この方法だと、茹で具合の調整が簡単で、好きなかたさに仕上がるのがポイント。最近では水を極限まで減らして大さじ2ぐらいでできることもわかってきました。その水に塩を入れれば、味つけまでできてしまうのです。

かためブロッコリーが好きではなかった私ですが、結婚してからはブロッコリーを積極的に買うようになり、フライパンで「蒸しゆで」するのが定番になりました。そんなわけで現在の我が家ではブロッコリーをよく食べます。

私が茹でるブロッコリー=柔らかめなので、子どもたちもブロッコリーは柔らかく茹でるものと思っているかも。一説には生で食べる方が栄養が摂れるともいわれるので、かたいほうが栄養的にはいいのかもしれません。でもやはり、かためより柔らかめブロッコリーの方がおいしいと思う自分がいるのです。「蒸しゆで」なら栄養の損失も少ないはず、と思いつつ。

キャベツなどアブラナ科の野菜は抗がん作用が高いと言われますが、特に抗がん予防が期待されるのがブロッコリー。薬膳から見ても、五臓の働きを高め、生命力を補ってくれる…つまり老化防止にも役立つ野菜です。冬は特に腎を養いたい季節なので、腎に働くブロッコリーはたくさん食べたいところですね。

そして、健脳効果にもご注目。その効果を活かすなら、同じく健脳作用があるくるみとの組み合わせがいいですね。くるみが香ばしく、カリッとした食感がアクセントになります。

炒め物にする場合、ブロッコリーは茹でなくてもいいのです。でもやわやわ好きなら、かために茹でてから炒めるのがおすすめ。ブロッコリーは緑のモサモサの部分がたっぷり肉汁を吸ってくれる、それがおいしさの決め手です。

好きなかたさに茹でて、そのまま食べたり、炒めものにしたり、スープにしたり。私のブロッコリー愛はこれからもたぶんずっと続いていきます。

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