春の不調の原因は?中医学でできる対処法

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4月に入って本格的な春ですが、
まだまだ寒かったり雨が降ったりと
気候が不安定ですね。

KYO
先日は用事で外出したのですが
あまりの寒さに「早く帰ろう!」と
訴えてしまいました

みなさん、春は好きですか?私はあたたかな陽気にふわ〜っと包まれるあの気分が大好き。でも、肌荒れしたり、花粉症の症状が出たりして「うっとうしい!」と思う人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は自分の勉強をかねて、中医学からみた「春の養生」についてまとめてみようと思います。

春は風邪(ふうじゃ)にご用心

春になると東から暖かな「風」が吹きます。「風」が吹くと、草木は芽吹き、緑が育ち、すべての生き物は活動を始めます。

この時期は急に寒くなったり雨が降ったりと気候が不安定。風は「風邪(ふうじゃ)」となって不調や病気をもたらすことがあります。

香味野菜で邪気を発散

ふだん私たちの体の表面には衛気というバリア機能(免疫)が巡っています。暖かくなる春は、衛気が弱まって皮ふがゆるみ、毛穴から「風邪(ふうじゃ)」が入り込みやすくなります。

熱・微汗・くしゃみ・鼻水・鼻づまり・のどの痛み・弱い咳などといった春かぜの症状は、「風邪(ふうじゃ)」が入り込んで肺の呼吸機能が乱れるためです。

風邪は軽く上昇するという特徴があるので、目の充血・めやに・顔面のむくみ・めまい・のぼせ・頭痛など上半身に症状が出やすくなります。

また、風邪が皮ふに入り込んで気血の流れが悪くなると、肌のムズムズ・かゆみ・しびれなどの症状につながります。肌を露出していると風邪が入り込みやすくなるので、なるべく素肌を出さないファッションを楽しみましょう。


食べる対策

しそ、みょうが、パクチー、ねぎ、しょうがなどの香味野菜

香味野菜は体の表面に入り込んだ邪気を発散させるので、この時期におすすめ。体を温めるので体内の陽気を育てるのにもぴったりです。

ふだんの食養生で花粉症をブロック

花粉症は、衛気(体のバリア機能)が弱って風邪と花粉が侵入した状態と考えますが、基本的に中医学には花粉症という概念はありません。それぞれの症状に合わせて対応することになります。

大きくは、寒気を伴うくしゃみや水っぽい鼻水・のどの不快感・咳などが出る「冷えタイプ」と、体が熱っぽい・目の充血・鼻づまりなどが出る「熱タイプ」に分けられます。

食べる対策

冷えタイプ
…しょうが、しそ、ネギ、シナモンなどの体を温めるもの
熱タイプ
…ミントや菊花、桑の葉、葛など体の余分な熱を冷ますもの

ミントなら取り入れやすいお茶がおすすめ。特に目のかゆみが出やすい人に向いています。リラックスにもぴったりですね。

菊花は和えものなどで食べることも多いです。発熱・のどの痛み・発疹などには黄色の菊、目の赤み・かゆみ・涙には白色の菊が適しています。もっと気軽に取り入れるなら、市販の菊花茶を取り入れてもいいですね。

花粉症がひどくなる方は、ふだんの食事にも気をつけて。ドロドロ血を招きやすい糖分(チョコレート、お菓子類)、香辛料(唐辛子、カレーなど)、もち米、乳脂肪類、ナッツ、アルコールなどはグッと我慢を。温かいものや消化によいものをいただいて気を補充し、体の中からバリア(衛気)を強化しましょう。

肝を元気に伸びやかに

中医学で春は「肝」の季節。自然界の陽気が高まると、体の中も同じように陽気(エネルギー)が高まりやすく、「肝」の働きが活発になります。

肝が働きすぎて興奮状態になったり、うまく働かなかったりすると、めまい・けいれん・ふるえ・ほてり・頭痛・不眠・うつ・イライラ・怒りっぽくなるなどの症状が出やすくなります。この時期なぜか家族に当たってしまう、眠れないという人もいるのでは…?

また肝の働きが低下すると血が不足してめぐりが悪くなり、生理不順やアトピーなどの症状が出やすくなります。

春の不調は「木の芽どき」とも言われ、ゆらぎやすい時期とされています。肝を健やかに保って日々の元気をキープするため、なるべくストレスや飲酒を減らしましょう。目の使いすぎも肝に関係するので、夜寝る前のスマホをセーブして十分な睡眠をとりたいですね。

食べる対策

お酢や柑橘類など酸味のあるもの

酸味は肝の働きを促すとされるので、なんだかイライラするなあという時や、興奮しやすい人は酸味を摂るのがおすすめ。ただし陽気の生長・発散を抑えてしまうので、冷え性の人や体質が弱い人は控えめにしましょう。

その他にも、暑がりやのぼせやすい人ならセロリや白菜、セリなど熱を冷ますものを。
生理不順やアトピー、肩こりなどが出やすい人は、にんじんやほうれん草、ぶどう、イカなど血を増やすものがおすすめです。

旬の苦味でデトックス

薬膳で「苦味」は、熱を冷ます、便通をよくする、解毒するなどの効能があるとされます。ふき、うど、ふきのとう、よもぎ、菜の花などは「苦味」を持つ食材。のぼせやイライラしやすい人におすすめです。旬の恵みで春のデトックスができそうですね。

肝といっしょに胃腸もケア

肝とともにケアしたいのが胃腸です。肝は胃腸と関係が深く、肝が興奮気味だったりうまく働かないと、胃腸も調子を崩しがち。もし食欲不振、疲れ、無気力などの症状があるなら、胃腸の元気がなくなっているかもしれません。
米や芋類、かぼちゃ、豆類など自然の甘みを持つもの、あたたかく消化の良いものをいただいて胃腸をいたわりましょう。

ゆったりのんびり、イライラストップ

中国の秦時代に書かれた黄帝内経という古典には、健やかな春の過ごし方が書かれています。

  • ・春は陽気を育てて生長させる季節です。朝寝坊すると陽気の昇発を防ぐので、朝は早めに起きましょう。
  • ・ゆったりした服を着て、体をのびのびと動かしましょう。
  • ・太陽の光を胸いっぱいに取り込み、エネルギーを取り込みましょう。
  • ・なるべく怒らず、イライラせず、心もゆったりと。

春に芽生える自然と同じように、心身も生き生きと過ごすとよいということですね。春は「伸びやか」がキーワードです!

KYO
春の不調が気になる場合、
参考にしてみてくださいね!

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