こんにちは、キョウです!実は先日、人生初のぎっくり腰になってしまいました。あまりの痛さにびっくり!せっかくなので、今日は薬膳での腰痛対策についてまとめてみようと思います。
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人生初の腰痛体験
日本人の国民病とも言われる腰痛。今まで経験したことがなかったのですが、こんなに痛かったんですね…。涙
とにかく誰か、何とかして〜〜!!
整体に行ってきたら?
(経験者は語る by 陶芸家)
近くの整体に行き、さっそくケアしてもらったところ「わあ!肩がかなり内側に入り込んでいますね〜!あっ、!頭皮がすごく硬い!きゃー!骨盤もゆがんでいます」と、あちこちの歪みを指摘されました。
わかってます…。だって万年パソコンワークですもん。
腰痛の8割は原因不明
腰痛の原因
- ●不自然な姿勢
- ●急に腰に力を入れた時
- ●椎間板のねんざ
- ●長い時間同じ姿勢で仕事をしている人
- ●運動不足
- ●肥満
- ●椎間板ヘルニア
- ●変形性脊椎症など
おなじみ激痛のぎっくり腰から、慢性の鈍痛まで、いろんな症状&原因がある腰痛。でも実は現代人の腰痛の85%は原因不明ともいわれ、精神的な要因に左右されやすいものでもあるそう。人類が二足歩行をする限り、腰痛との戦いは終わらない…。
頭を支えるために首の後ろにとっても力がかかっているんです。
肩こりもすごいです…!
肩こりは当たり前になってました。
首や肩の負担が腰痛となって現れることもあるそう。ぎっくり腰になった直後は激痛があるので安静にし、無理しないようにしましょう。
腰痛対策のセルフケア
ひんぱんに整体などに行ければいいのですが、なかなかそうもいきませんよね。そこで自分メンテナンスが必要です。
ふだんから運動する習慣のある人はダメージの受け方や回復力が違いますよ!
痛みがない時に腹筋、背筋、腰、背中のストレッチを行うとよいそうです。慢性の腰痛の場合も、運動やストレッチが効果的です。
参考:厚生労働省
この他にも、パソコンをよく使う人なら「巻き肩ケア」などをしておくと良さそう。パソコンを使っていると、どうしても肩が内側に入り込んでしまいます。それを防ぐため、手を頭の後ろで組んだまま、腕を後ろにパタパタする運動などを取り入れましょう。
腰痛に関係ないように見えて、パソコンの使いすぎによる肩こりが腰に出ることもあるんですね。ふだんから動く習慣をつけたり、デスクワーク後にストレッチをしてメンテナンスを。
痛みが続くようであれば、別の病気が関係していることもあるので整形外科などで受診を。
薬膳で腰痛対策できる
腰痛対策といえば一般的にはストレッチやマッサージ、筋トレなどが思い浮かびますが、中医学にはこんな考え方があります。
- 外治(がいち)…外からのアプローチ。鍼灸、推拿(すいな・あんま)など
- 内治(ないち)…内側からのアプローチ。薬膳、漢方薬など
外治と内治、両方を行うことで治療効果を高めたり、養生の幅を広げることができると考えるんですね。食べるもので腰痛対策ってイメージがわきづらいですが、腰痛の薬膳、ちゃんとあります!
中医学から見た腰痛の原因
中医学では痛みの種類を主にふたつに分けて考えます。
気や血がスムーズに通らないことで痛む。
痛みが激しく、急性の症状。触ることを嫌がるのが特徴。
栄養が足りていないことで痛む。
気血不足で起こる慢性の症状。比較的痛みが穏やかで、触ると落ち着く。
ここからさらに、腰痛の原因を分けていくと以下のようになります。
腰痛の原因
証 | 特徴 | |
---|---|---|
不通則痛 (実証) | 寒湿証 | ・足腰が冷えて痛む・温めるとよくなる |
湿熱証 | ・腰痛・腰の熱感・排尿時の疼痛&熱感 | |
瘀血証 | ・腰痛・ぎっくり腰・夜に痛みがひどくなる | |
不栄則痛 (虚証) | 腎陽虚証 | ・足腰がだるくて痛い・温めるとよくなる |
肝腎陰虚証 | ・足腰、かかとがだるくて痛い・のぼせほてりがある |
中医学で腰痛の原因にはいくつか種類があり、その中でも、ぎっくり腰は「瘀血証おけつしょう」との関係が深いと言われています。
瘀血とは
血の滞りのこと。瘀血証の特徴の一つが痛み。関節・筋肉の血がスムーズに流れないことで痛みを引き起こしていると考えます。
腰痛・固定性の痛み・夜になると痛みがひどくなる・もんでも楽にならない・怪我や外傷、慢性病、老化などで起こる
ぎっくり腰の薬膳について
おすすめ食材
ぎっくり腰は瘀血(血の滞りが原因)と関係が深いとされるので、血をスムーズに流す食材を積極的に取り入れていきましょう。
青梗菜、なす、れんこん、黒きくらげ、酢、酒、ビーツ、黒砂糖、栗、桃、ターメリック、うこん、サフラン、紅花、よもぎなど
+
しょうが、ねぎ、にんにく、玉ねぎ、にら、らっきょう、みかん、オレンジ、ゆず、レモン、かぼす、だいだい、ジャスミン、シナモンなど
血は気のパワーによって流れると考えるので(気血同行)、気の流れをよくする「香りのもの」を組み合わせることで、効果が高まります。また、薬膳で六味のうちの一つ「辛味」の食材は体を温めて気血のめぐりをよくするのでよく使用します。
おすすめ薬膳
らっきょうの甘酢漬け
胃腸を温めて血の流れをよくし、お腹の冷えや下痢、咳や喘息にぴったりのらっきょうは、腰痛にも◎。血のめぐりをよくする酢に漬けた「甘酢らっきょう」を毎日少しずつ食べることで、予防効果が期待できます。
我が家でらっきょうを漬ける時は、黒糖を使ってさらに血のめぐりアップを狙っています。琥珀色になりツヤツヤ。黒酢で漬けてもよいそうです。
さくらんぼ
さくらんぼは、関節や筋肉にたまった余分な水を取り除き、血のめぐりをよくする食材。体を温めるので、冷え性の人にもおすすめのフルーツです。体の湿気を取り除き、ジメジメ時のむくみ・関節痛にも◎
「滇南本草」という本には「さくらんぼを酒に漬けた『さくらんぼ酒』は風湿(風邪と湿邪)による足腰の痛みを治す」と書かれているそうです。
にら酒
にら60gを適量の水で煮て煎じたものをカップに入れ、日本酒60mlを加えて飲む「にら酒」。
- ☑︎気と血の流れをよくするお酒
- ☑︎体をあたため血のめぐりをよくするにら
ふたつの効果で血のめぐりの促進が期待できます。
鶏レバーのレモンはちみつ煮
鶏レバー、にんじん、酢、はちみつレモン、塩少々を加えて煮た一品。お酢で煮るので、味わいさっぱり。レモンはちみつの爽やかな香りと甘みで、レバーのくせが和らぎます。
血のめぐりをよくする漢方薬「血府逐瘀湯けっぷちくおとう」を参考にしたレシピ。鶏レバーとにんじんで血を補い、お酢で血のめぐりをよくします。レモンは皮ごと加えることでさっぱり。気のめぐりをよくする効果もあります。
鶏つみれのトマトスープ
ターメリック風味のトマトスープです。トマトの酸味と、ほんのりターメリックの刺激がマッチして、ちょっと異国風。チンゲン菜は血のめぐりをよくする食材です。
腰痛によいとされる漢方薬「通竅活血湯つうきょうかっけつとう」を参考に、食材に置き換えてアレンジしました。
- ●材料(4人分)
- 鶏肉つみれ…150g
- トマト…1個
- チンゲン菜…1束
- 白ネギ…70g
- しょうが…2片
- ターメリック…小さじ1
- 紅花…小さじ1
- オリーブ油…大さじ1
- 水…150ml
- 塩…小さじ1
- 和風だし…少々
- ●作り方
- ①鍋にオリーブオイルを熱し、みじん切りした白ネギ、細切りしたしょうがを炒める。
- ②①にざく切りにしたトマトを入れ、煮る。
- ③水、塩、だしを加えて、つみれを入れて煮る。
- ④火が通ったらターメリックと紅花を加え、細切りした青梗菜を加えてさっと煮て完成。
ぎっくり腰の場合、食べない方がいいもの
チョコレート、スナック菓子、肉の脂身、バター、生クリームなどは血のめぐりを悪くするので避けましょう。
その他のタイプの腰痛
ぎっくり腰についての薬膳は「あたためる」「血流をよくするものを摂る」がポイントですが、その他の腰痛についてはそれぞれ適した食材があります。
中医学で腰は「腎の府」といわれます。老化や疲労などによって起こる慢性の腰痛は、肝・腎と関係している考えられるため、黒豆や山芋など、腎を補うものをとるようにしましょう。腰痛を繰り返したり、慢性の腰痛の場合、漢方薬局で腰痛に効く漢方薬を処方してもらってもいいですね。
まとめ
☑腰痛の85%は原因不明。精神的なものも大きい!リラックスを心がけて。
☑デスクワークが多い人は、日頃からストレッチや運動でメンテナンスを。
☑中医学で腰痛は実証と虚証があり、ぎっくり腰は瘀血との関係が深い。
☑ぎっくり腰の薬膳は「血のめぐりをよくするもの」を取り入れて。
ふだんからケアしていかないと!
私もリアルに感じました〜