「冬の養生三宝」って何?なぜ体にいいのか薬膳視点で考えてみた

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こんにちは、キョウです。週末にブログのシステムトラブル解消に手間取ってしまったため、今日は短めでお届けします。(おかげさまでトラブルは解消しました!)

「養生三宝」とは

本日は「養生三宝」のお話です。

  • 「冬の養生三宝」とは
  • 【白菜】【豆腐】【大根】のこと。

中国の精進料理において養生三宝(ようじょうさんぽう)は体を滋養し、健康を養う3つの宝という意味で重宝されます。

  • 白菜…ビタミンC豊富で風邪予防に役立ち、免疫力アップに効果的。
  • 豆腐…大豆の栄養素豊富で消化吸収に優れる。
  • 大根…でんぷんの消化を促進する消化酵素を含む。食物繊維が豊富。

3つを合わせて摂ることで、滋養強壮や免疫力の向上、風邪予防などに効果的といわれます。確かに、栄養学的に見ても体にいいのは間違なさそうですね。

でもちょっと待った。
薬膳から見ると【白菜】【豆腐】【大根】はいずれも「体の熱を冷ます性質」を持っているんですよ。

ちょっと薬膳を勉強した方なら「冬は体を温める性質の食材がいいんじゃなかった?」と思うかもしれません。あれ?冬なのになぜわざわざ体を冷やすものを養生に食べるんだろう?と。

そこにはまず、自然界と人の関係があります。
冬の体は寒くなる気候に合わせ、毛穴をぴったりと閉じて熱を逃さないように適応します。

気密性・断熱性の高い家を想像してみてください。窓も二重ガラスで家の中に床暖、エアコン。あたたかすぎて熱がこもることってないですか?まさに冬の体の状態です。あたたかい料理、肉や油っぽい料理を食べる機会も多い季節。熱がこもりやすくなる環境なんです。

そんな時こそ【白菜】【豆腐】【大根】の出番。これらの食材は薬膳で
「体内にこもった熱を冷まし、渇きを止め、腸や胃をきれいにする」
といった働きがあります。

冬は蓄えることが養生です。でも邪魔なものがあると体にとっていいものが貯蔵できないんです。大根や白菜は腸や肺の汚れを落としてくれる「冬にこもりやすい熱を逃す体のおそうじ役」。そしていいものを蓄えやすくしてくれます。

  • ◆中医学的に説明すると
  • 冬は体内に陽気(あたためる力)をためこみやすく、内熱外寒(内側は熱く、外側は寒い)になりやすい。
  • 養生三宝を食べることで胃腸の働きを活発にして、内熱をこもらせないようにすると冬の閉蔵の勢いに適応しやすい、ということになります。

では、具体的にどんな場合に取り入れればよいかというと…

  • 【養生三宝が特に合うのはこんな人】
  • ✔︎体が熱っぽい
  • ✔︎ついつい食べ過ぎる
  • ✔︎肉や油物、味付けの濃いもの、辛いものが好き
  • ✔︎お酒をよく飲む
  • ✔︎喉が渇きやすい
  • ✔︎口臭がある
  • ✔︎便が乾燥、便秘気味
  • ✔︎便の臭いが気になる
  • ✔︎舌の苔がべっとり厚い

年末年始に味の濃いものや刺激の強いものを食べすぎた、食べすぎて口の端が切れた、むくみが気になる、二日酔い対策…こんな時にもおすすめ。
どれも胃腸に優しい食材なので、あたたかい鍋仕立てでいただけば、日々の養生にも役立ちます。

人と集まることが増えるごちそうの季節は、食べ過ぎ・飲み過ぎ・胃腸も肝臓も腎臓も弱りがちな時期。養生三宝を上手に取り入れてくださいね。

キョウ
江戸時代に出版された豆腐の100レシピ本。
読んでみたいな〜と思ってます♪


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