7月末、弾丸旅で行ってきた韓国旅!前回、前々回に続き、やっと今回は生薬の市場や薬膳食材のことをお届けします!
今回の旅は本当に時間がない中で、ここだけは行きたい!という場所がいくつかありました。そのうちのひとつが「薬令市場」。薬膳仲間の方に「ぜひ行ってみて」とおすすめされた場所です。
- 薬令市場とは
韓国最大の韓薬剤市場。韓方(漢方)に関する生薬や食品、韓方医院などもある場所。 - ここには朝鮮時代に、貧しい人々のための医療機関「普済院(ポジェウォン)」があり、当時から韓方専門の特殊市場として栄えてきた歴史があります。
↑もちろん、知らなかったので調べました。笑
薬膳食材がたくさん売っている!?それはぜひ行かないと!
日本では、薬膳食材や生薬の市場なんて、ほぼないですもんね。
電車を乗り継いで、市場へ向かいます。
最寄りは地下鉄1号線・祭基洞(ジェギドン)駅。
地下鉄の駅の構内から、高齢者が多い!若者の街・明洞とは明らかに客層が違います。
そして駅を降りた途端、道に露店が立ち並んでいます。まさにアジアの光景!
さっそく、生薬らしきものが売られていました。道に直置きです。(笑)
市場に行くまでに、すでに健康食品や生薬のお店がたくさん。というよりもうここは市場の一部?
それにしても、真夏なので少し歩いただけでも暑い〜!あまりに暑いのでジュース屋さんでスイカジュースを頼むことにしました。漢方食材店に併設されていて、中でつながっていたもよう。薬食同源ということかな!?
英語で注文しようとしたら、お店のお姉さん、日本語がペラペラでした。助かった!
冷たいスムージー風のスイカジュース。養生を意識してふだんはなるべく冷たいものを飲まないのですが、炎天下だから例外です。冷たいジュースが染み渡りました。冷たいものも時と場合によってはOKだなと実感。
こちらが、薬令市場の門です。
ここからズラズラーーッとお店がたち並んでいますが、いずれも生薬を扱うお店です。韓方医院もあり、日本人でも診察してくれるところがあるそうです。
想像していた市場とちょっと違いました。
市場というよりは、生薬を扱うお店が集合している場所というイメージ。歩いているだけでぶわ〜〜っと漢方の匂いが漂ってきます。小さい頃から漢方薬を飲んでいる娘ちゃんもさすがに「うわー」。
漢方の素材そのものが大量に売られています。中医学を勉強しているので、なんとなくわかるものもあれば、何なのか全くわからないものもちらほら。
漢字なら分かるのですが、韓国はハングル。アプリで読み取っても意味不明で残念!
売り方がプロ仕様すぎて、素人が買える気がしません。笑
すごい数のお店が並んでいますが、とにかく高麗人参を売り出しているお店をよく見かけました。紅参の専門店も多い!
こちらは、鹿茸(ろくじょう)です。韓国の方はよく取り入れるようで、鹿茸のサプリは韓国アイドルも健康のために飲んでいたりします。ちなみにこの鹿茸はニュージーランド産のようです。
- ◆鹿茸とは
- 鹿の幼いツノの部分。
- 体の陽気の元である「腎」の陽気を補います。
- 足腰の弱りや冷え、早漏や不妊など、性に関する部分にも効果的。
こちらは、生薬を粉砕(?)しているお店。
ゴリゴリ音をさせて機械で粉砕している様子を隙間からパシャリ。注文すると、煎じやすいように粉砕してくれるんでしょうか。
この市場内にある、韓方ミュージアムです。
あいにく訪れた時は休館日。韓国での韓方の発展や、薬草についての展示がされているそうです。サイトでバーチャルツアーも見られます。次回はぜひ中に入ってみたい!
さて、薬令市場を出て、すぐ近くにある京東市場へ向かいました。
こちらもすごく大きな市場で、さきほどの薬令市場が生薬の市場なら、京東市場は庶民の食の宝庫。約10万平方メートル(東京ドーム約2個分)におよぶ広大なエリアにまたがっているそうです。
いろんな食材が売られています。ちょっと白っぽいきゅうり。
一般的なきゅうり。ひと山200円ちょっとですね。
なぞの食材もちらほら。何かの根でしょうか。知る術なし。
これは何!?と見ていたら、ニコニコ笑顔が素敵なおじさんが買っていかれました。調べてみるとズッキーニ。こんな形のズッキーニがあるんですね。韓国語ではホバク호박というそうです。
太刀魚など魚介類も、そのまま台に置いて売られていました。なかなかの迫力があります。
薬膳の代表食材、なつめ発見!
栗と一緒に売られています。まるで女子のための売り場!笑
それにしても、京東市場は一般的な食材の市場じゃなかった?なつめはふだんの食品扱いなんでしょうか。市場に売っているなんて羨ましいですね。
高麗人参ゾーンにやってきました。ズラーーっと高麗人参のお店が続いています。
人参が店の軒先に山積み!
たぶん、同じように見えても店によって何かが違うんでしょうね…お店の方がいろいろ説明してくれるのですが、全く理解できませんでした。うーん。こんな時に語学の大切さを実感。
そして私、ふと気づきました。韓国人の性質を表すのに「パリパリ」という言葉があるんです。パリパリとは「早く早く」という意味ですが、せっかちで待てない傾向がある韓国人は「パリパリ気質」だと言われます。
それってもしかして、陽気を高めるものが好きだから?
中医学では、陰が「落ち着かせる力」、陽が「動く力」です。(子供は陽気のかたまりなので、じっとしていられないことが多い)
あくまで私の考えですが、もしかして韓国の人の健康志向や食の好みが、気質にも影響している?なんて思ったのでした。
言葉の壁もあって、あまりお買い物はできませんでしたが、見ているだけ、歩くだけでもすごく楽しめた薬令市場&京東市場。京東市場の中には食堂ゾーンもあるそうで、見逃してしまったので、次回はぜひ行きたいです。
お土産に買ったのがこちら。当帰の粉です。健康食品のお店で、薏苡仁や山芋などさまざまな食薬が粉になったものが売っていて、「これは使いやすそう!」と手に取ったのです。
韓国に来てわざわざ「ニホントウキ」と書かれているものを買わなくても…そこは自分でも謎ですが、日本で当帰の粉などはあまり見かけないので、思わず購入。
手持ちの健康食品やお茶に入れて毎日少しずつ楽しんでいます!
当帰といえば、血を補い、めぐらせる効果のある食薬。私も血不足に役立てようと思います!